Product Review 話題の格安SIM(シム)vol.01「IT」

えひらビルマガジン Product Review

話題の格安SIM(シム)vol.01

『OCN モバイル ONE(SMS対応、マイクロSIM、データ通信中心)』

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■やっぱりスマホを使いたい、でも安く!

 今更ながら、スマートフォン(スマホ)の勢いはスゴイの一言だ。電車に乗れば、周りのほとんどが指をチョイチョイ動かしながらスマホの画面を見ている。この間、試しに電車1両分をチェックしてみたが、本を読んでいる人は1人しかいなかった!(座席はほぼ埋まっており、つり革利用率は5割ぐらい)。

 市場調査で有名な(株)MM総研の2014年の発表によると、

・携帯電話契約数は、1億4413万件(人工普及率113.4%)

・スマートフォン契約数は、5,734万件(端末契約数の47.0%)

ちなみに1昨年前との比較では、フィーチャーフォンは867万件減少、スマートフォンは1376万件増加とのこと。

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http://www.m2ri.jp/newsreleases/main.php?id=010120140423500

ざっくり言って携帯の半分はスマホということです。こうなると「携帯なんて電話できりゃいいの」と言ってみても空しさがつのる。確かに外出先で、ささっとウェブで調べものをしたり、マップで行き先を確認したり、メッセージアプリで絵付きで連絡し合う様子は、快適そうで楽しそうで正直うらやましい。

という私は現在、個人ではスマホは持っていない。理由は月々の料金の高さが一番だ。使い方によるとはいえ、LTEが使えるようになってからのスマホの月々の料金は高すぎると思う、通話しなくても毎月7000~8000円は、家のローン持ちにはずっしりくるのだ。(年に10万円近くですよ! それだけあれば1ヶ月のローンの内、XXぐらいは! ブツブツ!)

「スマホは使ってみたい、でも毎月の支払いが高い、高すぎる」と思っていた人は多かったようだ。ここから本題の「格安SIM」に入る。この格安SIMだが、とにかく毎月の負担が低い、これでいいの? というぐらい低い。なにせ一番安くて月々「972円」(税込み)でデータ通信ができる。ウェブも見られるし、マップも使えるし、メッセージも送れるという。

実は、このような月々の費用が安いSIMは、以前から日本通信(Bモバイル)といった会社も扱ってはいたのだ。しかし1年ぐらい前は使えるデータ量が、最大120kbps ぐらいとテキストのメールやメッセージのやり取りには問題ないが、ちょっと画像が多めのウェブを見るのは厳しく、動画などもってのほか(全然見られない)という状況だった。私も当時、安さに引かれて試してみたが、東京であっても120kbpsがフルに出せる場所も時間も少なく、泣く泣く2ヶ月でSIMを返却した記憶がある。

 

それが今回紹介する「OCN モバイル ONE」では、一番安いプランでも、1日50MBまで最大150MbpsのLTEの高速ネットが使える。動画に気をつければ50MBで結構いろいろ見たり送受信したりはできるのだ。OCNのサイトでは「50MBで1日できること」というページがあり、これを見ると十分使えそうと思ってしまう。さらにはこの50MBの制限を超えても、最大200kbpsでの接続は可能とのこと。なんだよ! 200kbpsでも、以前使った格安SIMより倍近く速いじゃん!

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50MBあれば、こんなことできます、というサンプル。

http://service.ocn.ne.jp/mobile/one/guide/50mb-usecase/

 ということで、格安SIMに再度挑戦を試みたのだ。

 

■ここで少し背景や数字をたぐってみよう

世間では「格安SIM」と言われているが、これはMVNOサービス事業者が提供するSIMカード型の通信サービスというのが正確な表現。MVNOとは、ドコモ、au、ソフトバンクといった自社で回線を持ち運営するいわゆるキャリアから、通信サービス部分を「借りて」通信サービスを提供する業者を言う。ちなみにキャリアは、MNO(Mobile Network Operator)と呼ぶことがあるが、格安SIMを提供する事業者はこのMNOからサービスを借りて行なっているので仮想の Virtual の1文字が加わり、MVNO(Mobile Virtual Network Operator)となる。

MVNOの日本第一号は、先に紹介した日本通信だ(2001年)。その後2008年、NTTドコモのFOMA網を利用したケースが増え、現在のMVNOサービス事業者は161社を数える。多くは一般的な通話やデータ通信に利用されているが、変わったところでは、あの車の「トヨタ」もMVNOの1事業者で、同社が提供している「G-BOOK」というカーナビ機能向けに通信サービスを提供している。

MVNO全体が持つ契約数は1375万件、そのうち今回レビューする「SIMカード型」は138万件と全体の10%だ。(数値等は、2013年12月、総務省調べ)

先にスマートフォンの契約数は5,734万件とあったが、格安SIMによる契約数は138万件なので、話題になっているとはいえ格安SIMを使ってスマホしてるユーザーは、ざっくりいって全スマホユーザーの2.5%ぐらい。まだまだ少ないと言えるだろう。

ちなみに最近の格安SIM関連の動向は、利用するスマートフォンとペアで販売する方向が目立っている。「格安スマホ」というわけだ。今年4月にスーパーのイオンが発売した「NEXUS 4 + 日本通信SIM =月額2,980円」は限定8,000台を1ヶ月で売り切ったということで話題になったのを記憶されている方も多いだろう。

気を良くしたイオンは、7月にさらに月額が1,000円安い、月額1,980円のイオンスマホを発売。これはLTEには未対応の3G専用の端末を使って価格を安くしたもの。ギリギリのスペックと言われているが、ライトな使い方なら問題ないだろう。イオンでは「動画も見られます」とうたっており、こちらは5万台を目指しているそうだ。(同社リリースより)

 

■OCNの格安SIMに挑戦!

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今回は、携帯電話はえひらビル事務所のご好意で借用することにし(AQUOS PHONE SH-01E)、格安SIMのみに挑戦することにした。

さてそうなると、どんなタイプのSIMカードをどこの会社から買うかを決めなくてはならない。会社は、老舗の「日本通信」、マツコのCMで話題の「OCN」、「ほぼスマホ」など早くからペアで売り込みをしていた「ビッグローブ」、プロバイダーの三越の異名もある「インターネットイニシティブ(IIJ)」、他「So-net」「ドリームトレインインターネット」「ニフティ」等、たくさんあって正直困ってしまう。

またそれぞれの会社で複数のプラン(今回選択したOCNでも5種類。プリペイドを入れると8種類)を用意しているので、それを全部、確認、比較などとても無理。

今回レビューしたかったのは、安くてもちゃんと使えるか、もし厳しいところがあるならそれはどのへんかを知りたいので、ウェブの格安SIM比較のページをザっと読み、このメーカーなら問題なさそうというところを絞り、あとは売り場で安いのを買うことにした。

格安SIM比較に役にたったサイト

「月額料金で見る“格安SIM”丸分かり一覧表――データ通信編 」

http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1407/07/news019.html

「月額料金で見る“格安SIM”丸分かり一覧表――音声通話編 」

http://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/1407/09/news091.html

「格安データ通信SIM主要9社の比較」

http://matome.naver.jp/odai/2134519149022720501

 

なお格安SIMといっても、データ専用、データ専用+SMS、データ+音声通話の3タイプがある。格安SIM選びは、実はこの3タイプのうち「どれ」にするかから始まる。これは単純に使う用途による。データが中心ならデータ専用、音声通話もしたいならデータ+音声通話のタイプを選ぶ事になる。

今回は、データ通信状況の善し悪しを知りたかったので、データ専用(もしくはデータ専用+SMS)にした。ただ音声通話付きでも、安いものなら月々1600円ぐらいからなので、その差はそれほど大きくない。実験とはいえ便利に越したことはないので音声通話付きとも考えたが、1つ気になる点があった。それはデータ通信タイプは最低利用期間が1ヶ月で、1ヶ月使ってよくなかったらすぐ解約が可能なのだが、音節通話付きはこの最低利用期間が長いのだ。多くが1年近く使わないと解約金が必要になる。(だいたい1万円前後)

これは実験には面倒だしもったいないということで、やはりデータ専用にすることにした。ただ個人的にSMSは良く使うので、今回はSMS付きを選択した。なおすべてのMVNO事業者が、3タイプ用意しているわけではない、2タイプだけという場合もある。

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いざ、秋葉原のYカメラへ

 

これぐらいの心づもりで秋葉原のYカメラに向かった。ネットでクリックでも買えるのだが、やはり現物を見て決めたい気持ちも強くリアル店舗に足を運んだ。

Yカメラの1Fは、ほとんど携帯電話の売り場で、ドコモ、au、ソフトバンク、ウィルコム、イーモバイルなどがそれぞれお揃いの制服で「キャンペーン中で~す!」などを声をあげている。格安SIMカードを買いにきたのだが、「まあ、現状把握も重要」などと勝手な理由をつけて、1Fのフロアをずずいと全部見て回ることにした。

ここは、いつきても品揃えの多さにはビックリしてしまう。またそれをそこそこ見やすく並べており、「プロの仕事ですな~」と感嘆してしまう。最初は1つひとつのコーナーをじっくり見ていたのだが、品数が多すぎて今のペースでは1つのフロアを全部見るのに2、3時間かかりそうなので、途中でペースアップ、目についたものだけにする。そうして見て行けば、どこかで格安SIMのコーナーにぶつかるだろうというもくろみもあった。

しかし30分ほど見て回っても格安SIMのコーナーが見当たらない。「おっかしいな~」と思いつつ、さらにペースをアップしてフロアの7割ぐらいをチェック。それでも見当たらなく、足も疲れてきたので店員さんに聞くことにした。

「あ、格安SIMですね。それならあのオレンジのパネル(au)が見えますよね。あのパネルに向き合うように展示してます」とのこと。え、さっき通ったとこじゃん、私の目がかすんで見えなかったのか? と思いつつも、店員さんにお礼を言って指示された場所に行ってみた。

あった、ありました。でも見落としてもしょうがないと思うようなディスプレイだ。横幅2m、縦50~60cmぐらいのスペースに「このカードをレジにお持ちください」というカードが20種類ぐらい並んでいた。それも購入者の視線より低い床に近いスペースだ。世間の話題やメディアの盛り上がりとはかけ離れた感じで、「え? 格安SIMって人気ないの? 買っていいのかな~」と一瞬考えたのは事実。とはいえ、ここでひるんではしょうがないので、目についたOCNのカードを、「OCNといえばNTT系。問題ないだろう!」という気持ちで1枚抜き取り、そそとレジに向かうのであった。

購入価格は2,440円なり(税込、10%のポイント付き)。一応、希望価格が3,240円(税込)なので、約1,000円の値引きになる。実はこのカード、NTT関連のECサイトでも購入できるのだが、そこの価格はしっかり3,240円(税込)だったりする。不思議だ。1,000円も差がついていては売れないだろうに…。

な、なんと! Yカメラの前の横断歩道に、Y電気が同社のチラシを配っていた! ライバルの目の前でのチラシ配りは気つかろう、、、。

な、なんと! Yカメラの前の横断歩道に、Y電気が同社のチラシを配っていた! ライバルの目の前でのチラシ配りは気つかろう、、、。

 

 

■いよいよパッケージを開ける!

右がパッケージだ。左は、今回利用するスマホ。

右がパッケージだ。左は、今回利用するスマホ。

約2,000~3,000円の製品とはいえ、パッケを開けるのはいつでもワクドキする。ピリピリと透明な平袋のフタ部分を開けて、中の厚紙を取り出す。

おお、これが「SIM」ですか。クレジットカード大のプラスチックに、きれいに収まっていてますね。こんな小さなモノが、日本にある1億以上の携帯電話の契約の中から任意の1つを選び出すと思うと少し驚いてしまう。

 

赤い丸のところが SIM 。指のツメぐらいの大きさしかない。

赤い丸のところが SIM 。指のツメぐらいの大きさしかない。

早速カードから外して、スマホに入れてみよう!、、、と思ったら、厚紙の中に「設定に関するご案内」という文章があり読んでみると、スマホにSIMを入れる前に、いろいろやることがあるようだ。

 

1 http://s.ocn.jp/one1 にアクセスしてください。

2 利用申し込みボタンからSIM情報入力画面に進み…、、、等々

 

どうやら、インターネットを通じてなんらかの登録をしなければいけないようだ。きっと住所、氏名、クレジットカードの情報などだろう。インターネットを使うための申し込みをインターネットから行う、というのはなんだか矛盾しているようだが、今やインターネットへのアクセス方法は複数が普通の時代ということなのだろう。(パッケージの『ご購入前に必ずお読みください』部分にも、本サービスへのお申し込みには、インターネットへの接続環境が必要です、と記載されていた!)

 

「こーゆーのって、キャリアのお店に行くと、お姉さんが手取り足取り教えてくれるんだろうな~」と思うが、そーゆーサービスが「ない」から安いわけで、矛盾した思いを振り切り、指定されたURLを開くのであった。

 

SIM が入っているカードの表面。ピンクがきれいです。

SIM が入っているカードの表面。ピンクがきれいです。

(次回「いろいろ設定し、無事、開通!」に続く)