今年はロボットがキーワード「時事」

今年のキーワードのひとつはロボット

えひらビルマガジン編集 簗尚志

ロボットに関する話題がかまびすしい。今まで多くのプロジェクトが研究段階であったのに対し、ソフトバンクモバイルのペッパーが先行モデルの予約を受付開始(2015年1月時点で終了。SDKは年内に公表予定)したり、物を持ち上げる動作を補助するアシストスーツが、イノフィス(http://innophys.jp/)、アクティブリンク(http://activelink.co.jp/)など数社から発表、販売されたり、私たちの生活にさらに近づいてきた感じだ。

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イノフィスのアシストスーツ。腰補助用、標準タイプで30kgのアシストが可能。

(画像は同社サイトより)

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アクティブリンクのアシストスーツ。15kgのアシスト力。アシストには、持ち上げ、中腰姿勢といったモードがある。

(画像は同社サイトより)

 そんな中、「目線を合わせ相づちを打つ対話型ロボット」が登場した。

 大阪大学大学院基礎工学研究科の石黒浩教授と吉川雄一郎准教授らが、大阪のロボットメーカーのヴイストン株式会社と共同開発したもので、「コミュー」(身長30.4cm、重さ938g)と「ソータ」(身長28.2cm、重さ800g)の二人組。

 カメラ、スピーカー、マイクなどを搭載しており、話の内容に応じ、あらかじめ登録した言葉を選んで応答する。Siri ほどではないが、人は対話に参加しているような感覚が味わえる。

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左が小ミュー、右がソータ。二人で話合うこともできる。

 ロボットとの対話というと、機械相手の冷たいイメージがあるが、今回の二人組は目線を重視。またプロモーション動画を見てもわかるが、音声合成もかなりこなれており、昔のロボットの発声とは違う次元といえよう。またコミューとソータは、その身長が30cm、28cmと近いので、似たようなロボットに見えるが、小ミューのほうが瞬きや、口の動きなど、ソータの8自由度より6多い、14自動度と高度になっている。そのためソータの想定価格10万円より、数倍高くなりそうとのこと。

 2015年のこの時点では、この二人が現実にどんな役にたつかは明確ではないが、一人暮らしの女子大生が、Siri と会話して気を紛らわせているという話を聞くと、この二人の未来の一端が見えてきそうだ。

ソータとコミューの詳細

http://www.vstone.co.jp/index.html