Amazon、独自スマートフォン発表!「スマホ」
米Amazon、自社サービスに最適化されたスマートフォン発表、予約開始。199ドルから
米国時間2014年6月18日に、Amazonは同社初のスマートフォン「fire PHONE」の発表。199ドルからスタートの同機は、米AT&Tの回線専用、日本国内での発売は未定。
「もっとAmazonから買ってください」の意志が、スマートフォンに込められた。デバイスとしての特徴は、後述するが、このスマートフォンは「世界有数のオンラインショッピングサイトが発売した」ところに一番のポイントがある。
それは「今は価格が付いてるけど、将来はタダで配るのでは」という予想が成り立つからだ。現在でも「最初はタダ」というデバイスはあるが、それは見かけ上の話で、毎月払う通信費に、端末代金などが織り込まれているのが普通。日本で言えば、2年使えば、それなりの端末代金は支払っていることになる。
しかし、この fire PHONE は違う。
このスマートフォンのおかげで、Amazonの売上げが伸び、端末代金をユーザーに請求するより、タダ配ったほうが、全体の利益がアップすることがわかったら、その日から fire PHONE はタダになる(はず)。
通信費は別だと思うが、タダになってしまえば、これほど強力なことはないだろう。よほど機能に差がなければ、端末代金を払って、iPhoneやAndroidデバイスを購入する意味は相当薄れるはず。
タダの前には、世界一のこだわりのデザインも、自由な開発環境もぼやけて見えてしまうのだ。
当面は、fire PHONE は、199ドルからという価格が維持されるだろうが、将来的にどうなるかは、ここ1、2年で見えるはず。十分、注意してウォッチしたい。
・・・・
fire PHONE 機能の特徴
現在、デバイスが「ない」状態では、Amazonの宣伝文句しか情報がないが、特徴的なのは、以下2点。
1 Dynamic Perspective(ダイナミック パースペクティブ)機能
ユーザーの顔の位置を認識し、スマートフォンとの角度に応じて表示を傾けてくれたりする表示機能。立体を意識した表示が可能で、スマートフォンを上からのぞくと上が(少し)見えるようになる。Amazonの fire PHONE の宣伝ムービー(3分)のうち、冒頭から1分半近くまるまるこの機能の紹介なので、Amazon としてはプッシュしたい機能と見て間違いない。
ニンテンドー3DSや、最近の3D地図のように、表示物が傾くのは、なるほどスマートフォンとの一体感を増してはくれるので、あって悪いことではないと思う。しかし、それよりこの機能の活用形である、「スマートフォンを縦に持って、上部を少し傾けると画面がスクロールする」「スマートフォンを回転させると、ページがめくれる」といったUIのほうが、パっと見には便利に見えるので、注目されそうだ。ただ、望んでない動作をされそうで、実際に使ってみないとわからない部分はある。
2 FireFly
画像検索と楽曲認識で、さらに便利にAmazon から物が買える機能。欲しいものを撮影すると、Amazonの1億個と言われるデータベースで画像検索し、製品情報、ウィッシュリストへの追加、もちろん直接購入ができる。
マイクに音楽を聴かせれば、曲名、詳細がわかり、もちろんすぐに購入も可能。
こちらも宣伝ムービーを見る限り、使っているユーザーは「OH-、こりゃ便利だぜ。クールって感じだぜ」と喜んでいる。Amazonで購入する人からすると「あ、こりゃ便利だね!」と思うはずだ。
・・・
現状では、上記の2つが気になるポイント。
・・・
fire PHONE は、既存の iPhone、Android端末に比べて、上記の特徴、特にAmazon の buy に直結されてる部分は、わかりやすいし素直に便利だと思える。これらを理由に、fire PHONE を選んだとしても、なんら後悔することはないだろう。
しかし、しかしだ。どんな機能があっても、大元は「PHONE」なのだ。Dynamic Perspectiveも、FireFly もユニークで便利な機能だが、大元のPhoneへのアイディアが欲しい、と思うのは贅沢だろうか。
最近のコメント